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田中さん

中国語を勉強しているときに、市の国際交流協会のボランティアに登録していました

日本語を教えるというのにも参加
協会が生徒さんを紹介して、協会のサロンで日時を決めて1時間半勉強します

テーブルといすのセット10組位

さまざまな国からの外国人が日本人と1対1で勉強します

私は土曜日の午前中を指定
紹介された方が、中国人ですが、お母さんが残留孤児なので、日本名、田中さん

少し年上の男性
両親と奥さんと小学生のお嬢さんで来日

一定期間は住まいの提供や生活費の支給や日本語研修があるそうですが
その時はすでに、その期間も数カ月で切れる頃でした

なんとか、日本語を勉強して就職しなければならない!

中国では溶接工をしていたそうです

日本語の教科書を見せてもらいました
日本語の文法って難しい!
私が見ても????難しすぎ
日本語を勉強する外国人でなくてよかったと心から思いました

日本語を教えるっていっても、日本語教師でもないので、大体が世間話
日本の習慣教えたり、中国のこと教えてもらったり

田中さんの日本語と私の中国語、ちゃんぽんでなんとか意思疎通していました

ある日は勉強終わってさようならして、エレベーターで降りて行くと、
田中さんが待っていて、『これどうぞ』
って手渡されたのが、奥さんお手製の白い万頭(ぱん)

気持がとてもうれしかったです

少しづつ慣れ親しんで数カ月、ある日突然キャンセルの電話が・・・
中国にいる奥さんの親が病気で帰国しなければならないとのこと

しばらくお休み・・・と思っていましたら
音信不通になりました

あれからどうしたんだろう?
中国残留孤児のニュースが出るたびに田中さんを思い出します

日本人だから日本に帰りたいのは当然ですが、帰ってからのご苦労を思うと
心が痛くなります

あれから、少しでも、幸せになっているといいなと願います
by suisuiringo | 2010-08-10 12:13 | くらし

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